千葉県建築文化賞受賞 千葉県印旛郡酒々井町 S邸新築工事
外壁も階段も。細部に至る伝統工法の技と山武杉の魅力。
2013年12月竣工
20年後が楽しみな住宅。国産材山武杉の構造と薪ストーブの暖かさ
千葉県印旛郡酒々井町のアウトレットにほど近い場所に
建つこちらの家は、外壁にも木を使用するというこだわりを持たせました。
薪ストーブと、リビングに据えられた真柱が、家の中を盛り上げます。
外壁には、山武杉の赤身(心材)の板を使用し、無塗装での仕上げですので、
時間が経つにつれて、その色の変化が楽しめます。
猫がお好きな施主様のご要望に合わせ、室内を自由に行き来できるように
猫用の入口なども付け加え、住む方にとっての快適な暮らしを実現しました。
山武杉の大きな丸い柱と梁が支える伝統工法の住まい
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左に見える大きな磨き丸太が真柱。
吹き抜けの2階部分までつながっております。
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床板には、山武杉本実加工の厚板を使用。
なんと、4.5㎝の厚さを持つ床板で、これだけで
断熱性能も備えます。 -
デザイン性に富んだ2本の磨き丸太は、家の雰囲気を
壊すことなく、鮮やかな色合いとぬくもりを提供してくれます。 -
羽出しの照明器具も山武杉。
赤身の柾目を使用したぜいたく品です。
※照明器具のみの販売も承っております。 -
階段上に腰板を設け、吹き抜け天井をリビングから
見上げると色合い豊かな山武杉の魅力を感じられます。 -
2階の床板にも、4.5㎝の山武杉の厚板を採用しました。
1階から上を見上げれば天井板として、2階の居室からは
床板としての機能を備えます。
薪ストーブの温もり。本物の素材にこだわった和室
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ダッジウェスト社の薪ストーブ。
据付部分はモルタルで仕上げ、耐熱処理を施しています。 -
冬場には、この薪ストーブ一台で、
家の中は暑いくらいの温度を保ちます。
中を見ているだけで気持ちが落ち着く
素敵な暮らしですね。 -
珪藻土エコクイーンを使用した和室。
調湿効果を発揮するので、薪ストーブで乾燥した
場合でも安心です。 -
リビングとは違い、和風な造りに仕上げました。
良材を使用する和室などの和風建築には、山武杉の
ツヤが威力を発揮します。 -
珪藻土を塗った壁に合わせるように造られた階段には、
9センチ弱の角材をはぎ合わせた段板を使用しました。
手の込んだ職人の技ですね。 -
基本の構造は全て真壁造りなので、
こういった階段部分の柱も見える嬉しい造りです。 -
天井には、荒野地板の上に化粧野地板を貼って、
板貼りを表す形です。
中央に見える小屋のような所は、薪ストーブを熱を利用した
重力換気を目的とする小屋裏部屋です。 -
2階の手摺から施主様の飼い猫が、不思議な目をして
こちらを見ていました。
薪ストーブの煙突も、天井まで伸びています。
食器棚や寝室の収納扉も独特の雰囲気。
大きな切妻屋根の外観。山武杉下見板張りの年月の変化が楽しみです。